雨の日には・・BIKEFIT
今日、明日と秋雨前線の影響で雨です。
ジテ通のお客様は1人だけ。その代わり、午後はフィッティングのお客様がありました。
ここで、ジテ通ハウスのフィッティングの手順を紹介します。
①エアロバイクでの体力測定(見るからにレーサーで体力ありそうな人は省略)
これにより運動能力のレベルをごく簡易に判定します。一応その人の持っている出力、Vo2MAXなどが判ることになっています。
②足裏診断
某鉄工所特製?の透明アクリルパネルにより、足裏の荷重分布や、拇指球位置、拇指球小指球ラインと足の中心ラインとのクロス角度などを判定します。人によって実に様々ですが、色んな事が読み取れて面白いです。(ジテ通ハウスオリジナルの手法と解析です)
靴のサイズが合っていないような人にはBrannockDeviceのシューズサイジング器を使って足のサイズを測定してアドバイスします。特に靴は踵が基準なので、かかとに指が入るなどは論外です。そういうシューズ選びを進めるショップは足のことを皆目理解できていないと断言できます。
因みに、明らかにシューズサイズが間違っているようなケースでは、ここまでで作業終了となり、シューズを買いなおして又ご来店下さいということになります。
③シューズのクリート深さ、角度の調整
これはスポーツバイク・ハイロード様から伝授して頂いた方法で、正確に拇指球位置をシューズに反映しマーキングします。そしてこれに基づきクリート位置を決めます。先ほどの「クロス角度」も頭に入れて深さ、角度を決定し調整します。
来月にはさらに新兵器を導入して精度を上げる予定です。
④ペダリング診断
正面からレーザーを当てて膝の円軌道をチェックします。大抵の場合膝のマーキングがレーザーからずれた所を通過したり、左右に横断したりしているので、そのことを説明し、調整の方向について検討します。同時に横からはゴニオメーターという分度器のような道具で脚の伸長時角度を測定し、左右の脚の長さの違い、サドル高さが適正かどうかをを調べます。さらに、クランクが水平にあるときのペダル軸と膝の位置についてもレーザーで調べ、サドルの前後、クリートの深さを調整するための参考にします。
⑤足裏内反角度の測定
FFMDと言う道具を使い、測定します。非常に微妙な感覚を頼りに測定します。内反があるのか無いのか、左右のバランスはといったところが判ります。クリートウェッジを何枚入れるかについては、前項の診断状況と合わせて総合的に考察を加えて決定します。
⑥クリート総合調整
測定結果を基に、シムを追加したり、クリートウェッジを追加したり、サドルを動かしたり・・と正に試行錯誤を重ねるように調整していきます。
とても時間がかかる作業ですが、膝軌道が修正されていく様が鏡に映しだされて被験者も実感と目視で確認が出来ますので、満足のいく納得感を得て頂けます。
BIKEFITの最も素晴らしいポイントです。
⑦ステム位置調整
お客様のバイクのステムを長さ、角度が自在に変化出来、実走にも耐えれるサイジング器に換装したうえで調整をします。BIKEFITが目指しているのはブラケットを握った位置で最も効率よいペダリングができるためのポジションへの誘導です。ポジションとフォームをごっちゃに解説しているのを良く見ますが、その違いについての説明なども行います。又、その人の乗り方や好みなども色々お聞きし、フォームのアドバイスを行ったりします。さらにここまでの調整内容をフィーリングで確かめるために場合によっては外を軽く走ってみてもらうこともありますし、3本ローラーに乗れる方にはローラー台上でのアドバイスも行います。
ジテ通ハウスではステムが変更必要な場合には、押し売りはせず(というよりステムを置いてないので)、同じ銘柄のステムなら何ミリが適正でスペーサを入れる量がいくらになるかを割り出してアドバイスします。
とまあ、こんな工程を実施するのに今日もたっぷり4時間かかりました。インテグラルシートポストだったのでどこまで調整できるか不安でした。最悪の場合このフレームは使えませんねということになりますが、何とか調整範囲でベストポジションへ誘導出来たのは幸いでした。